魂が形になったなら

治が

形在るものになったら

どんなだろうな

真っ先に

私のもとへ

その足で駆けて来るだろうな

精一杯

力一杯

大地を蹴り上げて

砂埃を上げて

走って

私の元に来たら

何も言わずに

力一杯

その腕に

私を抱きしめるだろうな

力の加減が

分からないから

苦しいくらいに

私を抱きしめる

私を見つめ

瞳をギュッとつむる

この瞬間を

噛みしめる

治は

私を実感する

私は

私という

この存在が

治によって

実感されている事を

実感する

治が

形を持ったなら

そんな感じなんだろうな