魂の人
魂の人は
微粒な
固有物を
含んでいる煙の様に
揺らぐ
曖昧な境界線は
私達肉体を持つ者の
皮膚という
はっきりとした
境界線で
区別はされていない
居るんだよね
と訊ねてみても
魂の人は
静かに
揺らぐだけ
その揺らぎが
頷きに見える
音が響かない世界
頭の中に届く
音の様な声が
意識と呼ばれる場所に
こだまするのが分かる
魂の人は
見つめる
魂の人は
いつだって
そうやって
物事を伝えあっている
見つめて
合わせる
視線と視線が
交わる時
瞳の奥が
言葉になる
響き届く
この世界で
出逢った
肉体を持つお相手は
そうだったはず
瞳を見て
合わせる
魂の人
その時の名残
魂の頃の事なんて
覚えていないのに
ちゃんと
受け継いじゃっている
その瞳が
あなたを捉えて
あなたが
その瞳を受け取る時
そこに
何を見た?
そこに何が響かされていた?
魂の対は
魂の世界では
普通の事を
この物理的世界では
あり得ないとされていることを
普通の事として
馴染ませていく
瞳を見つめ合う
見て
合わせる
魂の人のやり方が
奇跡だなんて
思わないで
そういうものなんだって
馴染ませて
あなたの中に
吸収して
細胞が頷く様に
あなたのものにしていって
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